ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
オサムくん(ターザニアスタッフ 高橋尚吾)
昆虫(特にオサムシ)が好きで全国各地に採りに行ってます。
昆虫標本の作成も行っており、これまでに5000匹近くの標本を作ってきました。
その経験を生かし、リソルの森の夏の体験プログラム「カブトムシの標本作り」を担当しました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
■ バッタはどんな昆虫?
バッタの仲間は後脚(こうきゃく)が大きく発達しており、その脚(あし)をつかって高く飛ぶことができるのが特徴です。
身近にいるので、昆虫が好きなら1度は飼ったことがあるのではないでしょうか?
■ バッタの種類は?
バッタ目の仲間は世界で約15,000種が確認されており、その中で日本では約400種が見つかっています。
バッタ目の中で大きく分けるとバッタ亜目(バッタ、イナゴなど)とキリギリス亜目(キリギリス、コオロギ、カマドウマ、ケラなど)の2つに分かれていています。
今回はバッタ亜目の仲間について紹介したいと思います。
■ バッタは何を食べるの?
バッタ亜目の仲間は草食性でイネ科(エネコログサやススキなど)の植物を好んで食べる種類が多いです。その他にはフキの葉を好んで食べるフキバッタやシソやミントなどを食べるバッタもいます。
■ バッタはどんなところにいるの?
バッタ亜目の仲間は開けた草地に生息している種が多いです。
リソルの森内のスカイバレーエリアは草地が多いのでバッタを探すのにオススメです。
ロングジップスライドのゴール地点から見たスカイバレー
■ バッタには緑色と茶色がいるのはなんで?
バッタには緑色と茶色の個体がいます。これは種類にもよりますが、幼虫の時に育った環境(まわりに仲間が多かったり、枯れ草が多い場所など)によって色が変わると考えられています。
緑色(左)と茶色(右)のショウリョウバッタのメス
~リソルの森(スカイバレーエリア)で確認しているバッタの仲間たち~
ススキの葉に止まっているショウリョウバッタ(オス)
8月頃から成虫を観察できます。オスはキチキチと音を立てながら飛びます。
枯れ草の上にいたショウリョウバッタ(メス)
ショウリョウバッタのメスは日本最大のバッタで体長は80mmくらいまで大きくなります。
体が大きいためなのか動きが鈍く、遠くまで飛べないので比較的簡単に捕まえられます。
ロングジップスライドのスタート地点の付近にいたオンブバッタ(上:オス 下:メス)
オスがメスの上に乗っている姿をよく見かけることからオンブバッタという名前がついているそうです。
イネ科やシソ、クズの葉など、いろいろな種類の植物を食べます。
ススキの葉につかまるショウリョウバッタモドキ
自然度が高い場所に生息していて、人の気配を感じると葉っぱの反対側に隠れます。
ショウリョウバッタ似ていることからこの名前がついています。
ヨモギの葉につかまるヤマトフキバッタ
フキの葉を食べることからフキバッタという名前が付いています。
翅が短くて飛ぶことが出来ないフキバッタが多いので、地域によって種類が分かれています。
葉につかまるツチイナゴ(上:成虫 下:幼虫)
クズが生えている所でよく見かけるバッタの仲間です。
9月下旬頃から成虫を見かけるようになり、成虫のまま冬を越して春に繁殖をする
日本のバッタでもめずらしい生態をしています。
茂みに隠れるクルマバッタ
トノサマバッタと似ていますが翅と身体の模様が違います。
飛ぶのが上手く、逃げるときはかなり遠くまで飛んで逃げるので捕まえるのが少し難しいです。
ロングジップスライドのゴール地点にいたクルマバッタモドキ
乾燥していて草がまばらに生えているところでよく見かけます。
クルマバッタに特徴がよく似ているので見分け方が少し難しいです。
クルマバッタとクルマバッタモドキの違い
上:クルマバッタ 下:クルマバッタモドキ
赤い〇部分がクルマバッタは盛り上がりますが、クルマバッタモドキは盛り上がりません。
その他にも羽や体の模様にも違いがあるので実際に採ってみて確かめてみてください。
スカイバレーエリアでトノサマバッタも探してみましたが、残念ながら発見できませんでした。
今回の記事で紹介できなかったバッタが何種類かいるので機会があれば紹介したいなと思っています。
10月13日にリソルの森で標本教室を開催します!
皆様のご予約をお待ちしております!
いかがだったでしょうか?次回もお楽しみに!